ブログ「ヒデヲの間」
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2014年2月
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2014年02月18日

先日。
新木場スタジオコーストにて「Hostess Club Weekender」なるイベントに行ってきた。
そこで、久々に待望のMOGWAIのライブを体感した。

モグワイ、果たしていつから好きになったのか。
あの轟音サウンドを浴びると癖になるんだ。あの快感は忘れられない。

バンドマンの私にしては珍しく、メンバーがどんな風に演奏してるかとかに、あまり興味の無く。
完全に「人」より「音」重視。客席の後ろの方で、ひたすらヤバい音を浴びたいバンドだったりする。
しかし、なんとなく今回は前で観たくなった。
切り込んでみたら、なんと、5列目。
満を持してモグワイ登場。目の前にメンバーが現れる。
こんなに愛してやまないバンドなのに、初めて、モグワイが5人のバンドだったことを知ったよ。

1曲目がニューアルバムの1曲目。
モグワイの世界観に入り込む為の序章。
しかし、2曲目「Rano Pano」でいきなりフルスロットル。
段々と重なる爆音トリプルギター。
さらにベースとドラムが加わり、5人の音になった瞬間の音圧が最高すぎる。
ノイズ重戦車のようなこの曲で、一気に完全にアッチに持ってかれた。
そう、これがモグワイだ、この快感だ。ただただ音を浴びるんだ。

そこから先、ライブはひたすら素晴らしかった。
荘厳だが情緒あるまるで映画を見てるかのようなメロディーと、滝のように浴びせかけるノイズギターが混ざり合う。
その轟音ノイズに何かが見えてくる。

例えるなら、デヴィッドリンチの映画のような。
リンチの映画に出てくる「真っ暗」、リンチブラック。
あの暗闇に何かが見えてくる瞬間がある。
突然あの暗闇が怖くなる。
突然あの暗闇にエロスを感じる。

モグワイの音は、そんな感覚に似てる。

メロディとリズムが、リズムもメロディーもない轟音ノイズに包まれていくと。
まず、パンクのような尖った感覚になり。
五感が麻痺し。
景色がスローモーションで動きだし。
完全に音に包まれ。
ノイズが真っ白になり、遠くにいるメロディーが得も知れぬ美しさを放ちだす。

絵の中にいるような感覚になり。
音のその先にある感覚に触れる。
この甘美な音に触れてしまったら、もう離れることはできない。

ライブ後半の畳み掛けるクライマックスから、怒涛のアンコール3曲。
パンクで甘美な音を出し続けたモグワイのステージは、実に堂々と終了した。

圧巻だった。
感無量だ。
本当に観に行ってよかった。
CDじゃ、この感覚は味わえない。
モグワイのCDってのは、ライブで味わったこの感覚を思い出すための道具にしか過ぎないとさえ思う。

私の一番好きな曲をやらなかったのが、心残りではある。
しかし、もう一度モグワイを見に行く理由ができた、とも言える。
すでに、次回のモグワイライブが待ち遠しい。
あの音。

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