ブログ「ヒデヲの間」
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2021年2月
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2021年02月12日

ジャズピアニスト、チック・コリアが亡くなってしまったとのこと。

どんなに年をとっても新たな発想で音楽をずっと楽しんでいく人だと思ってたから、なんだかとても悲しい。
そして、ここから先彼の新たな音楽が生み出されなくと思うと、なんともショックだ。

 

ヴィニーカリウタとジョンパティトゥッチとのニューアコースティックトリオを、まだ小さいブルーノートで観たのが、確か初であった。
ブルーノートに行ったのも初だった気がする。
当時、大学生だった私はその音楽を全く理解できぬままではあったが、
ただただ目の前で繰り広げられる何がどうなってるかさっぱり分からん音楽に、ひたすら興奮した。

 

チックコリアって物凄い人なんだと痛感したのは、ゲイリーバートンとのデュオを観た時である。
自分がドラマーなので、ドラマーがいるバンドはついついドラムが気になってしまうのだが。
このライブはピアノとヴィブラフォンの二人だけなので、その音に真っ向から集中できた。
まぁ、兎に角この二人のタッチとタイムが物凄くて。
まるでベースとドラムがいるかのようにグイグイとリズムがスウィングしてく。
特にバッキングしてるチックコリアのプレイは圧巻で、この世にこんなカッコ良いバッキングがあるだろうかと、物凄く印象に残ってる。

そんなビンビンのタイムの中、それが当然の事のように自然に二人は会話してく。
しかも、その音はカラフルで明るくて暖かい。
音一つ一つに色が宿っていて、ポワポワと会場中を浮遊してるようだったな。

 

その後色んな音楽形態で来日を果たすが。
思いかえすと、私はチックコリアの来日公演を良く見に行っていた。

ゲイリー・バートン、
アヴィシャイ・コーエン、
ジェフ・バラード、
アイアート・モレイラ、
ヴィニー・カリウタ、
ジョン・パティトゥッチ、
ジョン・マクラフリン、
クリスチャンン・マクブライド、
ブライアン・ブレイド、
ケニー・ギャレレット、
上原ひろみ

さっと思い出しただけで、このバンドメンバーのスーパーミュージシャンっぷり。
私はチックコリアのお蔭で、物凄いミュージシャンを沢山見れたんだなぁ。

素晴らしいミュージシャンだけでなく、作り出す世界観もいつもオリジナルで。
なおかつ、分け隔てなくミュージシャン皆に音楽の素晴らしさを伝え、
世界中の音楽の質を高めてるような人のようであった。

合掌。

 

 

1.
チックコリア、ニューアコーステックバンド。
前述したヴィニーカリウタとジョンパティトゥッチのブルーノート公演のライブはCD化されている。
兎に角、隙間という隙間を埋めて叩きまくるヴィニーが危険なくらい興奮した。

2.
チックコリアとゲイリーバートンのデュオ。
前述した公演は、このスタジオアルバムが発売された頃であった。
CD聴くとライブ会場の二人だけの緊迫感を思い出す。
しかし、あの緊迫感と裏腹に、とてもポップで聴きやすいのも凄い。

 

3&4.チックコリア、トリロジー1(3枚組)トリロジー2(2枚組)
最近は、このライブ盤が好きでよく聞いていた。
クリスチャンマクブライトとブライアンブレイドとのトリオで、
スタンダードとチック本人の曲をとても自然体で演奏してる。
このナチュラルさが居心地よくて、ずーっと聞いてられる名盤。
この3人のライブを生で聴きに行けなかったのが、つくづく心残りである。

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