アーノルド・シュワルツェネッガー主演の80年代大味アクション映画
その名も「ゴリラ」…。
コマンドー、プレデター、ランボー、レッドブル、コブラ。
カタカナ単語映画シリーズのうちの一つ。
ガキの頃一回見て、なんじゃこりゃ?って思ったが。
ついつい大人になってから、魔がさしての再鑑賞。
マフィアもの、FBI潜入捜査もの、シュワちゃん豪快アクションを足したがイマイチ融合せず、
思いっきりゴリ押しでまとめた、ザ・80年代ムービー。
いや~実に下らぬ映画だったな。
ハードボイルド。
マフィアの抗争。
潜入捜査のなりすまし空気感。
スパイと分かってる女との駆け引き。
…やりたい事は色々あったみたいだが、どれもとにかく中途半端。
頑張ってハードボイルドな空気な画は作ってて、
一見面白そうな匂いを放ってるのが、余計虚しさをつのらせる。
そんなおとぼけ感を一気に解消すべく。
後半30分、思い出したかのように質より量な豪快アクション映画へ突入。
シュワちゃん、武器大量持ち込み単独出陣、マフィアまるごと大虐殺。
名付けて「コマンドー大作戦」!
結局潜入捜査は全く必要無かったのではと思わずにはいられない、この作戦。
最初っから一人で乗り込めば、万事解決ではないか、とも思うが。
そうすると映画が30分で終わっちゃう。
あの手この手で尺をかせぎ2時間の映画にした、まるで探偵ナイトスクープなその手腕に脱帽だ。
しまいには、
上司のリハビリシーンという、妙にハートウォーミングなエンディングを迎えるこの映画。
古き良き80年代の豪快さを垣間見た、とんでも映画「ゴリラ」
「で、面白かったの?」、と、聞かれれば、
つい、結構楽しんでしまった私がいたのも事実である。
映画「ゴリラ」
点数:20点
勘所:ネルシャツ、スーツ、皮ジャンを駆使した、シュワちゃんの狭い演技の幅。
教訓:奇抜なネーミングセンスは、一周まわるまで待とう。
久々に劇場で観た映画。
宮崎駿の最後の長編作品といわれる「風立ちぬ」
それは。
映像も音響も、全く気をてらった演出はなく。
とてもオーソドックスな作りの古臭い映画。
…のように見える、大大大傑作であった。
今まで、ファンタジー映画を撮り続けてきた監督。
その作品は、いつの時代のどこの国か分からぬ人たちの話ばかり。
しかし、最後の最後に選んだこの映画の舞台は、戦前の日本。
しかも、主人公はここにきて実在の人物。
かなりのチャレンジに感じた。
が、しかし。
想像力はふわりと現実を凌駕し。
現実の世界をファンタジーにかえてしまった。
ゼロ戦を題材にしてる、凄く悲しいテーマのはずなのに。
なぜか、ポジティブなパワーと明るさを沸々と感じる。
喜怒哀楽の全ての表情をもっているが。
喜劇、悲劇のどれかに偏るわけじゃなく、全ての感情がバランス良く配置された絶妙空気感。
しいて言うなら「活劇」。
活劇の「活」は活力の「活」。
つまり、とっても元気な映画。
見ていてる人に勇気と感動を与え、映画を観終わったあと、何故か元気になってしまう。
きっと、ローマの休日やカサブランカ、市民ケーンを当時映画館でみた人々はこんな感動を味わったに違いない。
映画にロマンがあった時代だ。見ると心が「ほわっと」なる。
今の時代の映画は。
刺激過度な演出や物量や視覚的演出に頼ったエンターテイメント映画か。
もしくは、ある一定の客層だけをターゲットにしたアーティスティックなカルト映画。
そんな中で。
宮崎駿は、映画にロマンを取り戻したんだ。
きっと、アニメの枠におさまらず、映画そのものを愛していたとしか思えぬ宮崎駿。
これは日本の映画界への、究極な恩返し。
宮崎駿の歴史、日本の歴史、映画の歴史。
全てを感じる。
実に映画らしい映画であったよ。
一瞬にして映画の世界に引き込まれる、歴代の宮崎駿映画を走馬灯のように感じさせてくれるオープニグ。
実に美味そうなサバ。
まるでその中にいるかのような風。
キマり過ぎなエンドロール。
宮崎駿、あまりにカッコ良すぎる幕引きとなった、正々堂々とした素晴らし引退作品。
どこをとってもツボな、私にとって100点満点の映画。
そもそも映画に100点なんてない。
だけど、私にとっては100点。
相性がいいってことなんだろな。
映画「風立ちぬ」
点数:100点
勘所:たくさんある
教訓:相性が合う映画に出会えば人生楽し
ゴヤ賞なんて気が利いたタイトルの賞があるのね、と興味を持ってさ。
ゴヤ賞をとったスペイン映画ってのを何となく見てみたんだが。
気狂いピエロの決闘…これは、やられた!
全然ストーリーが読めない!何なんだこれは??
こんだけ先が読めない映画は久々だ。
しかもだ。
詩的なフランス映画や感覚的なデビィットリンチ映画のような難解さとかじゃなくてさ。
ホラーアクションな超ハイテンション映画である事が凄い。
間に何か意味を持たせたり、情緒ある映像に感情を乗せたりとか全くしない。
とにかく猛烈な勢いで映画は展開する。
え?なんでそーなるの?と考える暇も与えない。
こんだけハイテンションで、ストーリーが全く読めないってのは、かなりグッと来る。
見てるこっちは、途中からグラグラとラリってくる。
誰にも感情移入できないし。
何がなんだか、どうしたいのか。
意味分からなすぎて、つい笑ってしまうくらいだ。
終盤。
アクション映画にありがちな「高い建物での敵味方&美女による緊迫クライマックス」を、ちゃんと用意してくれてるんだけど。
なんせ映画は、全く起承転結ではなく、起転転転転転転…だからさ。
果たして主人公は無事ヒロインを助け敵を倒せるのか?みたいな王道ストーリーが既に破綻な状態でありまして。
泣きピエロと笑いピエロと美女の三人が意味も分からず高いところで揉めに揉め。
全く意味のない無駄死にまでプラスされ。
結局全く何も解決しないさっぱりなカオス終結に、もう拍手さえ贈りたい。
いや~面白かった。
泣きピエロvs笑いピエロの不条理ハイテンションホラーアクションムービー。
こんな意味不明映画なのにさ、オープニング映像は無茶苦茶カッコ良くて、キマりにキマってんだよな。
アレックス・デ・ラ・イグレシア監督、なかなかやるのう!
そしてスペイン、なかなかやるのう!
これはまさにゴヤ賞だ!
映画「気狂いピエロの決闘」
点数:85点
勘所:顔面破壊対決
教訓:ピエロには泣きと笑いの2種類があるらしい
巨大惑星「メランコリア」異常接近による地球壊滅、終末を迎える人間模様を描いた、憂鬱映画。
監督は、異常な映画しか撮らないラース・フォン・トリアー。
どうしてもこの監督の名前が覚えられない。
ずーっと、トリフォーだと思ってた。
こいつは、人を不快にさせる天才だ。
だからこの人の映画はもう見ないって決めた。
しかし。
何故か見てしまう。
そして案の定、超不快な気分になる。
見てしまう自分が嫌になる。
ドッグヴィル
アンチクライスト
メランコリア
兎に角、不快だ。
私の予想では。
ダンサーインザダークすらも、人を不快にさせる映画のつもりで撮ったのでは、と思う。
しかし、ビョークの歌があまりに素晴らしくて、奇しくも感動映画になってしまった。
ある意味、トリアーはビョークに負けたのかも。
ビョークだけは脱がせられなかったしね。
その腹いせの如く。
ニコール・キッドマン、シャルロット・ゲンズブール、キルスティン・ダンストらを、ことごとくあられもない姿にし、虐めたおしてる。
もう、Sだよね。超ド級の。
なぜ。
こんな不快な、二度と見たくないと決めた彼の映画を、またしても見てしまうのだろうか。
それはズバリ、映像美。
トリアーにしか撮れない、画がある。
ドッグヴィルでは、まだ技巧的過ぎて「美」ではなかったが。
アンチクライストの時発動した、あのスーパースローな絵画のような映像。
微かに動いてる、絵が生きてるかのような映像。
あれは、ヤバイ。
水蜜のような甘い匂いのする、中毒性のある劇薬だ。
見てはいけないものを見てしまったかのような感覚。
あの、委ねてはいけないものに、つい、フワッと委ねてしまう、禁断の快感。
それが彼の映像にはあるんだ。
病んでる監督が、一つの事をやり続けてるとさ、思わぬ進化をとげ、まだ見ぬ世界を作り出してしまうだな。
あの映像の空気感は、きっと彼にしか作れない。
今回のメランコリアも凄かった。
最初の8分間。
麻薬と言ってもいいあの甘美映像は忘れられない。
圧巻だ。
ただし。
9分以降、ずーっと不快。
最後まで、ずーっと不快。
麻薬のような水蜜映像を撮れる自負の裏返しか、本編は手振れ満載のピントもままならないクラクラ映像が続く。
この鼻につく嫌みなわざとらしい下手さ加減。
あー不快。
鬱がテーマといっていい、やたら気だるい誰も得しないストーリー。
あー不快。
こんなに不快なのに、また新作出したら見ちゃうのかな…。
映画「メランコリア」
点数:10点
勘所:8分間は100点
教訓:トリアーもう見ない
いわゆるオオカミ男モノのスペインホラー映画。
いきなりカメラが見事。
光と影のコントラストが絶妙で、映し出された絵がとっても美しい。
自然の写り込む風景なんて、実に秀逸。
出てる役者も、良い顔した奴らばかし。
なかなかやるなスペイン映画!
と思うやいなやの。
なに、この残念なストーリー…。
ちょっとマイケルジャクソンのスリラーを見て勉強せい、と思える狼人間の安っぽい着ぐるみ感。
さらには、コメディーなの??と言えるストーリー展開に、すっかり動揺だよ。
しかし。
自らの指を切り。
生だとグロいんでニンニクでさらっと炒めて。
いざ半分狼人の子に食べさせようとしたら、飼い犬に食われちゃうくだり。
下らなすぎて、笑ってしまった。
羊の話。
警官の相棒のバカさ加減。
元気はつらつババァ。
などなど妙に下らないシーンばかり覚えてる。
これは、ホラーに見せかけた新手のコメディーなのかな。
そう思うと。
「史上最悪の田舎」なんていうダサ過ぎる副題は、なかなかこの映画の本質をついてる気もするよ。
どうしようもない内容だが、ある意味センスありのバカ映画であります。
映画「人狼村 史上最悪の田舎」
点数:ホラーとしては2点 ・コメディーとしては65点
勘所:犬がカワイイ
教訓:怖いと笑いは紙一重
(今回、真面目になっちったな)
クラムボンなるバンドが、リハーサルを重ねよみうりランドEAST野外ステージ2DAYSのライブを行うまでを追ったライブドキュメンタリー。
DVD発売に向けて1週間だけ映画館で上映するとのことで、急いで見てきた。
音楽映画に関して特にだが、大画面大音量で観るにこしたことはない。
DVDより映画館で観た方が、集中度も興奮度も俄然高くなるね。
さて。
この映画だが。
2DAYSのライブというのが完全に内容の違うもので。
1日目が、ゲストにストリングスを入れての完全アコースティックライブ。
2日目は、いつもどおりの3人編成のクラムボン。
一回きりの試みであるこのライブを最高に面白いものにするため、メンバー同士あの手この手とアイデアを出し合いリハーサルを重ねていく訳。
普通、バンドはこういうリハーサルのシーンを外には見せたくないものだったりするが。
とても赤裸々に、そして大らかに、発想とイメージをとても大切にしながら音を完成させていく瞬間を目の当たりにできる。
私自身、音楽をやる時に自分の中での一番大切にしてものがある。
「面白いかどうか」である。
果たしてこのアイデアは面白いのか。
もっと面白いものがあるのではなかろうか。
人を面白がらせることができるだろうか。
別に「笑い」という意味ではなくて。
脳を刺激する「面白さ」を追及していきたいのだ。
クラムボンはそんな「面白い」事に対して、チャレンジをし続けている。
私は、彼らの音楽性とか歌詞の内容とかというより、「面白いことを追及し続けてるバンド」であることにシンパシーを感じてるのだと思う。
だから、クラムボンから沢山の勇気を貰うんだろうな。
実はさ、面白い事をやるのは、意外と簡単なんだ。
でもさ、面白い事を続けるのは、凄く凄く大変。
自分に降りてきた微かなアイデアの焦点を徐々に絞っていき、本質の音までたどり着くのは実際とても大変。
面白いって思ったことが、自分の実力以上の場合だってあるわけで。
その時は、その実力を獲得すべく訓練せねばならぬ。
お客さんの前で音を出すたった一瞬の為に、地道で長く辛い時間を耐え忍ばねばならぬのだ。
しかし、その思いが強ければ強いほど、実際に音に宿る魂はデカい。
音と音が幾重にも重なり、大きなうねりとなる。
クラムボンは、このライブの中でそれをやってのけた。
イメージで絵を描いたようなアコースティックセットは、何故かエレクトロニカのような陶酔するサウンドになっていた。
3人セットで初披露した新曲は、まさに新しいものが生まれる瞬間に立ち会ったような感動があった。
面白追求グループであるクラムボンは、さらに面白進化をしてくであろう。
映画「えん。~Live document of clammbon」
点数:不明(自分にとっては100点)
勘所:ミュージシャン必見
教訓:面白いことをなめるな
ジョーズ…動物パニックもの最高傑作と言われ、あのズンズンしたテーマソングと共に誰もが知ってるこの映画。
恥ずかしながら、初めてやっとちゃんと見とどけた。
実に、実に面白かった。
パニックムービーなんて、ちゃっちい括りではなく、映画として抜群に面白かった。
しかも、これはパニックホラーなんかじゃなく、男たちの冒険譚だよね。
実に映画らしい、素晴らしい映画であったよ。
スピルバーグって、今までそんなに気にしてる監督ではなかったし、特に好きな監督でもなかった。
でも、最近スピルバーグの映画を観ると、つくづく思う。
「スピルバーグは上手い!」
物を作るということに関して、スピルバーグは兎に角上手いんだ。
この映画の主人公ロイシャイダー。
彼が警察署長であり、どんな生活を送ってるどんな性格の人物かを、
映画に登場してから短時間で、スムーズに、丁寧に、しかも嫌味なく、とても簡単に観客に伝えてしまう。
これって、考えてみればとても大変でセンスがいることだ。
スピルバーグは、こういう事が一々上手い。
さらには、
パッと映る画の大胆構図。
人物の心理がまざまざと伝わるカメラワーク。
恐怖心を煽るタメ。
こういうのが一々斬新で、尚且つ、ビシっと決まってるんだよね。
特に。
一番最初に襲われた女性の遺体を安置所に見に行くシーン。
冷凍室から70センチくらいのボックスに入った遺体を取り出す、という描写が出てくるのだが。
これは怖い。
遺体はカメラにほとんど映さないのに。
小さいボックスに入ってるってだけで、観客にはその状況がガリガリと伝わってくる。
そう。全部を説明するんじゃなく。
観客の想像力を刺激できれば、観客は勝手に心の中に飛び切りの絵を描いてしまう。
「説明」するんじゃなく、「伝える」ってこと。
この細部までしっかり行き届いた映画を、スピルバーグは若干27歳で撮りあげてしまったとのこと。
いやはや脱帽。
スピルバーグは、観客の想像力を扱う魔術師だな。
いよいよ、私はスピルバーグの映画、好きなのかもしれん。
映画「ジョーズ」
点数:87点
勘所:ロバートショウがなかなか
教訓:サメはシャーク、じゃあジョーズは何?
およそ30年前に流行りに流行り、ついでに、あの眠たい声の主題歌まで流行りまくった「ネバーエンディングストーリー」
私も小学生の頃この映画を見て感動し、ミヒャエルエンデの原作まで読んでしまった口だ。
最近、深夜に放送していたので。
もう色あせた寒々しいSFファンタジー映画になっちゃてるんだろな…と、全く期待せずに鑑賞してみたのだが。
これがビックリ、なかなかにイイ。
CG全盛のペラッペラな映画が横行する現在。
当時はなんて丁寧に映画を作っていたのだろうか、と感激してしまう。
なんとかしてミヒャエルエンデの世界を具現化したい、という熱い想いが込められた映像美。
勿論、当時の限界もあり。
壮大な絵ではないし、ヘンテコだったり、ちゃっちい所も多々ある。
だが。
その素朴な絵の中に、想像力を奮い立たせる映像愛を感じたよ。
画面上はそんなに大きくは見えないんだけど、きっと物凄くデカいんだろなぁ…と妙に納得してしまうロックバイタ―。
そんなに小さく見えない小人。
変な紳士の乗る、あまり速く見えない高速カタツムリ。
などなど、ついつい心をキュンとさせられるキュート映像満載。
実際にその映像が再現できてなくても、観てる側にその世界観を想像させれれば、その映画は成功だ。
まさにこのネバーエンディングストーリーのテーマとも言える、
「想像力」「空想力」こそがモノづくりには一番大切なのだな!
あ・・・、ちなみに。
想像力にうったえる映像美はとても素晴らしいこの作品だが。
ストーリーは、若干残念気味。
深いテーマが、コロっと軽めに仕上がっております。
映画「ネバーエンディングストーリー」
点数:64点
勘所:想像の目で観るべし
教訓:ファルコンにあったら、耳の後ろを掻いてあげよう
ダリオ・アルジェント監督。
1977年に彼が作り出した「サスペリア」は凄かった。
魔女3部作の1作目となるこの作品は、とにかく色が艶やかな傑作ホラー映画であり。
単なるスプラッター映画を、なぜか深淵な映画にさえ感じさせてしまうゴシックな重量感があった。
特に冒頭15分の完成度は凄まじく、中毒性が高いせいか、一定の周期で観たくなってしまう。
そんなサスペリアから、はるばる30年。
魔女3部作の最終章。
70歳手前のダリオアルジェントが、満を持して作り上げた映画がこの「サスペリア・テルザ」である。
なんて書くと大層な映画な気がするが、これがなんとも酷い。
うーん。なんで彼は、この映画を作ってしまったんだろか。
まぁ、スプラッターな描写は、未だダリオ健在をアピールするものの。
それだけ…だ。
想像を遥かに上回る完成度の低さ。
ストーリーも実に無茶苦茶。
B級映画のステレオタイプを寄せ集めたような、酷いボスキャラはある意味必見。
そして、失笑なボスキャラの死にざま。
30年を経て、進化どころか退化してるとしか思えぬキレの悪さ満載である。
さらに。
結局、女の裸が撮りたかっただけなんじゃねーか、
という裸描写は意味なく多数あり、メラメラとB級感を増長していくのだが。
主役であるダリオの実の娘すら裸にしてしまうという変態ぶりを目の当たりにし、かなり冷める。
サービスを通り越し、もう単なる変態である。
B級を通り越した、C級作品。
この年齢で、ここまで自分の好きな事をやり通すというのは、とてもステキな事ではあり。
ジジイになっても夢を捨てずに、バカなことをやり続けるのは、とてもロックな事ではある。
しかし。
残念ながら、見る必要の全くない映画である。
映画「サスペリア・テルザ 最後の魔女」
点数:12点
勘所:ある意味、軸はぶれてない
教訓:軸がぶれてなければいいって訳じゃない
2013年元旦、新年1発目に鑑賞。
以前、まさに2001年に、銀座の映画館で「2001年宇宙の旅」リバイバル上映をしかことがあった。
映画館の大画面&大音量で観るこの映画は 、はっきり言って段違いにカッコ良かった。
今までテレビ画面で見たものとは、もう全く違う映画といってもいいくらい。
感覚に直接突き刺さる、全く隙のない完璧な映画だった。
DVDで10回見るくらいなら、映画館で1度観る方が良い。
DVDだと、あれこれ考え難しい映画だと感じるが。
映画館だと、なんて分かり易い映画なんだろうと感じる。
とはいえ。
今回は、DVDでの鑑賞だった訳で。
やはり超難解映画であったよ。
なんのこっちゃサッパリ分からぬところも多々。
エンディングでは、案の定、投げっぱなしジャーマンの如くおいてけぼりをくらう。
それなのに、なんでだか強烈に気持ち良い。
この映画を見てる間のトリップ感覚はなんなんだろう。
1968年に作られた映画とは思えぬ、全く色褪せない映像美。
とても小気味よく、とても興奮し、とてもハテナで、とても恐ろしい。
そして、何故か感動する不可思議映画。
意味不明なのに完璧。
まるで、奇跡。
一生見続けよう。
映画「2001年宇宙の旅」
点数:100点
勘所:観るたびに変わる
教訓:観るたびに変わる