ブログ「ヒデヲの間」
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2013年3月
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2013年03月01日

ジョーズ…動物パニックもの最高傑作と言われ、あのズンズンしたテーマソングと共に誰もが知ってるこの映画。
恥ずかしながら、初めてやっとちゃんと見とどけた。

実に、実に面白かった。
パニックムービーなんて、ちゃっちい括りではなく、映画として抜群に面白かった。
しかも、これはパニックホラーなんかじゃなく、男たちの冒険譚だよね。
実に映画らしい、素晴らしい映画であったよ。

スピルバーグって、今までそんなに気にしてる監督ではなかったし、特に好きな監督でもなかった。
でも、最近スピルバーグの映画を観ると、つくづく思う。
「スピルバーグは上手い!」
物を作るということに関して、スピルバーグは兎に角上手いんだ。

この映画の主人公ロイシャイダー。
彼が警察署長であり、どんな生活を送ってるどんな性格の人物かを、
映画に登場してから短時間で、スムーズに、丁寧に、しかも嫌味なく、とても簡単に観客に伝えてしまう。
これって、考えてみればとても大変でセンスがいることだ。
スピルバーグは、こういう事が一々上手い。

さらには、
パッと映る画の大胆構図。
人物の心理がまざまざと伝わるカメラワーク。
恐怖心を煽るタメ。
こういうのが一々斬新で、尚且つ、ビシっと決まってるんだよね。

特に。
一番最初に襲われた女性の遺体を安置所に見に行くシーン。
冷凍室から70センチくらいのボックスに入った遺体を取り出す、という描写が出てくるのだが。
これは怖い。
遺体はカメラにほとんど映さないのに。
小さいボックスに入ってるってだけで、観客にはその状況がガリガリと伝わってくる。

そう。全部を説明するんじゃなく。
観客の想像力を刺激できれば、観客は勝手に心の中に飛び切りの絵を描いてしまう。
「説明」するんじゃなく、「伝える」ってこと。

この細部までしっかり行き届いた映画を、スピルバーグは若干27歳で撮りあげてしまったとのこと。
いやはや脱帽。
スピルバーグは、観客の想像力を扱う魔術師だな。

いよいよ、私はスピルバーグの映画、好きなのかもしれん。

 

 

映画「ジョーズ」
点数:87点
勘所:ロバートショウがなかなか
教訓:サメはシャーク、じゃあジョーズは何?

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