パール兄弟30周年ライブ@渋谷クワトロに行ってきたよ!
超満員のクワトロで、オーバー50才のバンドが3時間20分ライブ!
なんてイカれたカッコ良いさだろか~。
ゲストで出てきた元PSY・Sのボーカリスト、CHAKAさんスコーンとぬける歌声も圧巻だったし。
超イイもん見ちゃったな。
なにはともあれ。
仙波清彦&カルガモーズでご一緒してるベーシスト・バカボン鈴木氏が、と~ってもバンドマンだったのがステキすぎでさ。
大興奮のバンド萌えだった~!
1週間ほど経ってしまったが。
六本木EXシアターにて、MOGWAIのライブを見に行ってきたよ。
原子力=核のドキュメンタリー影像のサウンドトラックを「ATOMIC」なるアルバムとして発表したモグワイ。
今回のツアー「Mogwai play Atomic」は、そのドキュメンタリー影像をスクリーン全面に写し出した中で、その影像を引き立たたり、呼応したりしつつアトミックの曲を劇伴的に演奏するものであった。
広島の原爆投下からはじまり、チェルノブイリや福島原発の影像もしっかりと写し出された、その重すぎる内容については、思うことや考えさせられる事は山ほどある。
しかし、軽々しく活字にしてはいけないと思うので、ドキュメンタリーに対してのに感想は書かないでおく。
さて。
今までの赴きとは全く違ったアプローチをしてきたモグワイだが。
普通は、ライブを見に行って元気になりたいのに。
ライブを見たことで、体力や精神力を奪われるような内容であったのは確か。
だけど、モグワイというバンドは、やっぱりカッコ良いって思った。
この内容のライブで、しっかり日本に来日し、広島でもライブを敢行する真摯な態度と気概は本当に素晴らしい。
これまでファンでいたことを誇りに思うし、これからの彼らに対して、今までと変わらずに私はついていこうと心に決めたよ。
今回の新譜「アトミック」。
重すぎるライブを見てからだと内容を思い出してしまうから、もうアルバムは楽しんで聞けなくなっちゃうかもと懸念した。
しかし。
いざもう一度アルバムを聞いてみると、ライブを見る前より美しさが増してた!
メロディーもノイズも、とてつもなく美しい。
モグワイの音は、良い意味で無色透明だ。
その透きとおる音には優しさがあり、なんともいえない包容力を感じる。
結成20年にして、しかも20年を共に歩んできたメンバーが一人脱退するという、かなり衝撃的な状況にも関わらず。
そんな不安を、物凄いパワーと精神力で完全に覆す、気が充実しまくった「モグワイ・プレイ・アトミック」で歩みだしたモグワイ。
その完膚なきまでに打ちのめされる強烈な一歩は、まったくもって圧巻であったよ。
JOHN PATITUCCI “THE ELECTRIC GUITAR QUARTET”
featuring ADAM ROGERS, STEVE CARDENAS & BRIAN BLADE
…なるライブを、先日日曜にコットンクラブに見に行ってきたよ。
ブライアンブレイドのドラムの生音は、定期的に聞かないと気が済まない私なのである。
ベーシスト・ジョンパティトゥッチによるツインギターを要した今回のプロジェクト。
バンド名をそのまま説明しただけになってしまったが…。
パティトゥッチが、アメリカの音楽をリスペクトし、自分なりに咀嚼した中で。
オリジナルありカヴァーありの、ツインギターの必然性をとても感じる暖かくスリリングなバンドサウンド。
とっても聞きやすい中に、なんとも練れたスパイスが一味が加えられてて、そのさじ加減が絶妙。
なので、緊張感とリラックスが共存する、ステキな空気感。
森林浴の如く、ひたすら気持ち良い音を浴びてる感覚のライブだったな。
さてさて。
今回のジョンパティトゥッチとブライアンブレイドは、ウェインショーターバンドのドラムとベースである。
ウェインショーターのバンドは、もう絵を描くみたいに演奏しててさ。
音を出すことが自然すぎだし、あまりに高次元の演奏してるから、なんだか気づいてなかったんだけど。
他のプロジェクトで二人が揃ったことによって分かる、パティトゥッチとブライアンブレイドの相性の良さ!
いつのまにか世界なトップドラマーになってしまったブライアンブレイド。
しかし、ベースのパティトゥッチは、彼を「相棒」として呼んだ感じがしてて。
まるでお互いが相手の次に出す音を知ってるかのような、その絶妙なまでの信頼関係があまりに素晴らしくて。
ベースの音をドラムの音がパーンとはじき。
ドラムの音をベースがメロディアスにしてく。
リズム隊にとってとても普通なことが、イチイチとんでもなく気持ち良い!
ライブの一曲目の入り口の時点で、すでに、異常に気持ちよくて。
ただドラムとベースが静かに音だしただけの、まだ何~も事件が起きてないイントロ中のイントロなんだが。
極小サウンドで、スーってリズムインしてきたあの瞬間だけで、ご飯3杯いける。
いや~、いいの見ちゃった。
あまりにライブがステキだったから買っちゃった、今回のパティトゥッチのプロジェクトのCD。
アイポッドとかパソコンで聞くとあんまり良くないんだけど、家のステレオでちゃんとスピーカーから流すと無茶苦茶気持ち良い!
つまり、そういう空気感~。
少し時間が経ってしまったけど。
エグベルト・ジスモンチのコンサートに行ってきた。
このライブの感想、なかなか難しい。
凄すぎちゃって、音が極上すぎて、言葉で形容するのは不可能。
でも、何か自分のために書き残したくて、つい書いちゃってみる。
いつもだったら、ライブ見に行くと。
たとえ、端くれであっても、
自分も同じ音楽をやってるんだな、同じ舞台にあがってんだな、と勇気を沢山もらってさ。
ムラムラとライブやりたくなるんだよね。
でも、ジスモンチの出す音は、もう私がやってるものとは全然違う芸術に思えて。
書道とか、茶道とか、舞踊とかを体感した感じだったな。
違う脳が、グリングリンに刺激されたよ。
本当は、デュオだったこの公演。
パーカッショニストのナナ・ヴァスコンセロスが公演の1か月前に亡くなり。急遽、追悼ソロコンサートになってしまったんだ。
もっと、しんみりと寂しい公演になるのかと思ったが。
そこにあるのは凛とした音で。
とてもジェントルに、暖かく、しかも喜びに包まれた音で。
・・・悲しいから喜びじゃないはずなのにね。
音が優しく明るいから、喜びに感じちゃう。
まるで教会にいるみたいだったよ。
ステンドグラスから光が差し込む、スーンとした空気の中で。
讃美歌やオルガンの音を聞いてるかのような。
とにかく澄んだ音に、海の中に潜ってるかのようにとろけこんだよ。
追悼ではなく、生命賛歌なコンサートに行った感じだな。
一音一音がキラキラと眩しく輝く、暖かい夜だった。
それにしても。
一人であんな物凄い音楽を構築してしまうジスモンチ。
こんな怪物と対等に渡り合ってしまうナナの音も、きっと凄かったんだろうな。
クラムボン@横浜ベイホール、を観てきたよ。
「clammbon 2016 mini album 会場限定販売ツアー」と題された今回のツアー。
メジャーレーベルを離れ、結成20年にして新たなチャレンジをし続けてるクラムボンの透明感と気合。
緊張と緩和。
安定とギリギリ。
真反対のものが絶妙なバランスで共存する、喜怒哀楽を体全身で浴びるステージであったよ。
脳が吹っ飛ぶ圧巻の「バイタルサイン」。
アンコール前のラスト曲「波よせて」の、壮大な懐の深さ。
ライブ一番最後を新曲で締める、決意の前傾姿勢。
過去と未来が、今日という日で交錯したとても素晴らしいライブ。
あくまでも通過点。
今日のライブは、過程のひとつ。
彼らは続ける。ずーっと続ける。
今日のライブを見ても、クラムボンの全貌は全く見渡す事ができない。
ずーっとのうちの、たかが一日だ。
だけど、今日のライブを見て、クラムボンってバンドの人となりは、200%伝わる。
バンドの集大成みたいなライブも良いが、今日みたいな空気感のライブが私は大好きだ。
集大成的なライブは、どんなバンドでも頑張れば1回や2回くらいはできるかもしれん。
でも、今日みたいな空気感のライブができるバンドは、そうはいないよ。
飄々としたステージの中に、メラメラとした沸点がある。
凛としながら、絶えずチャレンジをし続け、面白いことをやり続けるバンド「クラムボン」
彼らの「続ける」という姿勢に、いつも、とんでもなくパワーを貰うよ。
あー、いいライブであった。
こっそり念願であったバンド。
上原ひろみ THE TRIO PROJECT featuring アンソニー・ジャクソン&サイモン・フィリップスを、しかも超至近距離のブルーノート東京で観てきたよ。
このトリオ、CDやDVDでは何度も見聞きしていたんだが。
実際の演奏を目の当たりにすると、もう、比べもんにならないくらいの圧倒的迫力でさ!
いやはや、なんなんだこりゃ~!
このバンドの奇跡すぎるバランス感覚!
こんな事って音楽の中で起こりうるんだろか。
信じられない音楽だった。
3次元の人が、4次元で生活できる新人類を目撃してしまったような脳がゆれる衝撃だったよ。
このトリオの奇跡的なバランス感覚は世界遺産にしてもいいんじゃなかろうか。
世界一位のトリオだよ。
少なくとも、2015年トリオ部門世界一位だろ!
トリオってさ、バンドではやっぱ究極の形態なんだよね。
トリオのサウンドは何かが足りない。
でもその足りない何かに向かっていくときの、パワフルな創造力&想像力。
そこにとてもファンタジーを感じ、しっかり足りてる音楽の上を行く興奮を味わえることがある。
この3人のサウンドは、そんな足りないトリオサウンドの醍醐味大爆発。
究極キワッキワギンギン状態であったよ。
パッションの塊、上原ひろみのピアノ。
はるか地平線が見えてきそうな壮大さのアンソニージャクソンのベース。
メロディを口ずさめそうなくらい美しいサウンドがおそろしく気持ち良いサイモンフィリップスのドラム。
ライブが始まった時は、確かにピアノとベースとドラムの音だった。
でもさ。
ライブが進むにつれて音が混ざってきちゃって。
どこからどこまでが誰の音だが分からなくなってきて。
三人の音が、完全に一つの音楽になっちゃって。
プレイじゃなく、音像に触れてるだけの感覚になり。
どんどんどんどん音のスピード感が増してきて。
音速から光速になり、さらに光速を超え時間が止まり、音が静止して目の前に見えるような気がしてきて。
しまいには、ゆっくり絵画を見てるような感覚になったよ。
こんなん、味わった事がない。気持ち良すぎる。。。
ここまで凄まじい事が起きてるのに、伝わってくる音は喜びでしかなく。
テクニックは勿論凄まじいんだが、そんなの通り越して、3人のとろけ合うような信頼関係が凄まじく。
息ぴったりを通り越した、同じ呼吸と言えるくらいの音音に包まれることは、えも知れる快感で。
ビンビンの緊張感の中に、からみつく甘美さがあり。
一音一音から、音がそこに生まれる喜びばかり伝わるよ。
ゴスペルのようなテンションと、絵画のような美しさをあわせもつ上原ひろみトリオ。
音楽そのものの歓喜を全身で浴びたよ!!
新木場スタジオコーストにスレイヤーを見に行ってきた!
ほとんど聞かぬメタルって音楽なのだが。
スレイヤーだけは、何故かとてもお気に入りなのだ。
テクノとか聞いてるよな、覚醒した脳になるんだよな。
さてさて。
そんなわけで、かなり楽しみにしてた昨日のスタジオコースト。
SEと共にメンバーがステージに現れた時のエマージェンシー感たるや!
両国国技館で花道に絶頂期の朝青龍が現れた時の、会場全体が「ムン!」となる雰囲気に似てたな!
そして、一曲目がはじまったときのホンモノ感。
理屈じゃない凄味!生でスーパーサイヤ人を見てしまったかのような、圧倒的な桁外れパワー!
今回、オープニングアクトにゴジラってバンドが演奏したんだが。
このバンドもかなりのキレと轟音でさ、なかなか良かったのよ。
だが、スレイヤーが演奏し始めると、何か全然違う。
格が違うってのは、こういう事をいうんだろかね。
ギターとかベースとかドラムとかそういう事じゃなく、別次元の何かの儀式がはじまったみたいだったよ。
怖いし、スリリングだし、速いし、とても強そう。
だのに、いとおしくなるキュートさがあるのが貫禄ってやつかね。
そのあたり、本気で悪くごつく強いのに、なぜかチャーミングだった朝青龍とやっぱり重なる。
ベースボーカルのトム・アラヤ。
声が良いんだよな!艶っぽくて太くてキレッキレ。ついその音楽に委ねたくなる甘美な声だ。
そして、さらには、彼の風格。
将来牧師にでもなるんじゃねーかとでも言うか、妙に悟った皆を包み込む愛を感じてしまう。
まぁ、と~っても悪魔な歌をうたってるんだけどね。
勿論、スレイヤーがスレイヤーたらしめるギター二人は、物凄かった!
カミソリみたいなツインギター。
ただ。
坊主頭のケリー・キングがスモークにまみれてギターを弾きまくってる姿は、焼き立てのチャーシューみたいで美味しそうだった。…って感想はスレイヤーファンに怒られそうだから、ナイショにしておこう。
そして、ドラム。
実は、デイヴ・ロンバードよりポール・ボスタフ派の私なのだが。
ポールのドラムが、これまた凄まじい!
グルーヴとかリズムとかフィルとかじゃない、風とか波とか地震とか嵐とかそういう天変地異なパワーを感じたよ。
究極な様式美と、完璧なるテクニックで客を圧倒するスレイヤー。
もうその世界観は、歌舞伎とかを見てる快感に近いよ。
見得を切る、とかそういった世界。
その完成された様式美に、情緒とか侘び寂びすら感じてしまうくらいだ。
この際だから。
歌舞伎みてるときの掛け声の、「よっ!播磨屋!」「紀伊国屋!」みたいにさ、
「よっ!亜羅屋(アラヤ)!」「主霊屋(スレイヤー)!まってました!」
とか皆で、言ったらいいんじゃないかな。
ラスト曲の「Angel Of Death」が始まった瞬間に。
ステージ後ろの「SLAYER」巨大旗が、亡くなったギタリスト「ハイネマン」に変わってさ。
しかも、曲はこの日のステージで一番速く、一番キレがあって。
あの高速の竜巻に巻き込まれた中での感動は、ちょっと忘れられんよ。
一生に一度は生で見ておかなければ男じゃねー、と思って見に行ってきたスレイヤー。
ホントに見に行ってよかった!その存在感に大興奮。
一生に一度と言わずに、また見に行かなくてはと思える圧巻の素晴らしさであった!
片岡球子展に行ってきたよ。
実は、見に行くまでよく知らなかった球子先生。
無知のまま見たが、これが猛烈に素晴らしかった。
美術館に入った瞬間からパワーがにじにじと迫ってくるよ。
兎に角目に飛び込んでくる、色色色!
筆からパワーを注入したかのような、気合の入った色!
火傷するくらい凄まじい色!
生誕110年で開催されたこの企画らしいが。
なんと球子先生は、103歳まで生きたらしい。
つまりつい最近まで存命で、しかもギリギリまで現役だった様子。
なんともな活力だ。
この活力は、もう絵からもガリガリ伝わってくるわけで。
浮世絵師と浮世絵研究家を同時に描いてしまったり。
妙にのどかな壇ノ浦の戦いが描かれてたり。
一体何があったの?と心配になるような「桜島の夜」が描かれていたり。
もう、やりたい放題!
その中でも、特に印象的だったのは「山」
白、青、黄、赤、黒、金、緑、様々な色で大胆に描かれてる山。
これってさ、もう本人にはこう見えてるんだろうね。
球子先生の目で山を見てみたいよ。
なんてパワフルなファンタジーだろうか。
いやはや、圧巻だったな。
その活力に、ぐわしっとエネルギーを貰ったよ!
兎に角大胆な色とパワフルな筆使いで描かれた富士山の圧巻。
それにひきかえ、妙にのっぺりした顔で描かれた足利尊氏にキュンとする。
先日、ブルーノート東京にてKEZIAH JONESのライブを観に行ってきたよ。
もう20年も前になるのかな、
キザイアジョーンズの1stアルバム「ブルーファンク・イズ・ア・ファクト!」が、もう衝撃的すぎて。
当時、擦り切れるほど聞きまくったんよ。
ずーっとライブ見たいなぁって思いながらなかなかチャンスが無くて、つい、20年経っちゃった。
で、やっと見たキザイアジョーンズ。
年月が経ちすぎてちょっと心配だったんが、そんなの全く関係なし!
出てくるやいなや無茶苦茶カッコ良し。
一瞬、年齢的にも枯れた良さが出て、渋くなったかと思ったが、みるみるうちに全然違った!
現役バリっつバリ!毛穴からフェロモン大放出。
かえって、今が一番カッコいい時なんじゃね~。
こんな時を経ながら、キザイア、全然立派になってない。
なんかバカそうで、喧嘩強そう。
で、猛烈にセクシー。
プライベートで会ったら、全然人の話聞かなそうだし。
近寄った女は、即座に妊娠しそう。
でも、そういうヤツにしかできない音楽がある。
そういうヤツにしか出せない音がある。
そういうヤツにしか生み出せないグルーヴがある。
地鳴りのような腰にくるリズム。
それは、においたつほど妖艶だった。
ファンクネス。
肉体を通りこし、内側からにじみ出る精神のファンクネス。
まさにソウルだな!
指弾きで粘っこくグルーブするギター。
ミドルテンポの曲の16分音符を、全部ダウンでかき鳴らす。
1曲目から衝天。
あのギラギラ熱すぎるグルーヴに、酔いしれた。
身ぶり手振りでバンドをコントロールし、BPMもグルーヴも自分の色に染めていく。
そこには、絶えずリズムがあり。
グルーヴの熱量は、後半に向けて益々ヒートアップしていく。
わざわざお色直しまでして出てきたくせに、なんかグズグズなアンコールも含め。
キザイア色120%のサイコーにゴキゲンなライブであったよ。
ライブ終わったあと、元気に夜の街に繰り出しそうなオーラ満載のキザイア・ジョーンズ。
今を生きてるヤツってサイコーだ。
いや~、見てよかった!
新木場スタジオコーストにて。
FAITH NO MOREのライブを観てきたよ。
私がまだ高校生の頃、彼らの「EPIC」を聞いてシビまくった。
中野サンプラザのライブも見に行って、とてもバカでサイコーな奴らだった。
2009年に突然再結成し。そして、約20年ぶりの突然の来日公演。
なんとも懐かしいバンドだが、これは見とどけねばならぬ!
もう一つのバンドANTEMASQUEのライブが終わり、かなり待たされたあと。
満をじして、フェイスノーモアの面々が登場。
全員全身白ずくめ。オシャレともいえるし、地元の花火を見てる薄着なオッサン感もアリ。
そして、アンプもマイクも白。ステージには沢山の観葉植物。
この意味不明な舞台装置に、モンティーパイソン的バカさ加減を感じ、すでにニヤニヤ。
しかしライブ始まっていきなりキーボードの音が出ないというトラブル発生。
しかも、このトラブルはライブ終盤まで延々と続いてしまうという悲運。
5人メンバーのうち、一人の音が出ないってなかなかの事件だ。
だけど!
こういうトラブルを抱えた時、バンド力ってのが試されるわけでさ。
トラブルを回避すべく、残った4人のメンバーで相談しつつ。
おそらくキーボードのあまり必要でない曲をチョイスしながら、その場でライブを構築してったんよ。
トラブルなんてなんのその。
フェイスノーモアのバンド力は、そりゃもう格が違っててデカいデカい!
かえって伝わるバンドの底力に興奮し、なんなら感動までしてしまった。
ドラムのマイクボーディンは、昔から大好きで。
とにかく音がでかくて、スケールもデカて、寡黙なロック野郎で、しかもなんかイイ奴そうで。
オジーオズボーンのバンドでは、メタリカのベースでもあるロバート・トゥルージロとサイコー過ぎるリズム隊も組んでて。
そんなマイクボーディンが本家フェイスノーモアとしてドラムを叩く姿を、久々に目の前で観てあの迫力を体感できたのはホントに嬉しかったな。
そして兎に角、ボーカルのマイクパットン。
昔は変態だったが、今はなんだかダンディーで妖艶。
バットマンの映画に出てくるキャラクター的不思議なオーラを放つこの男。
今回のトラブルを補う勢いもあってか、ボーカルのパワーを存分に発揮。
こういう褒め方あんまり好きじゃないが、尋常じゃなく歌うまい。
こういうロックバンドでここまで歌がうまいヤツっているか?ってくらい。
声が完全に楽器になってて、好き勝手やってるよ。
いやはや、カッコ良い!圧巻であった!
さて、今回のフェイスノーモア。
不本意な機材トラブルを抱え、決して、パーフェクトなライブではなかった。
しかし。
かえって、とても良いライブを観た気がするよ。
バンドマンとしておおいに興奮する、「バンドっていいよなぁ」って思えるサイコーなライブであった!
でもさ。
私の見た公演は東京2DAYSの初日。
きっとさ、二日目のライブはとんでもなくスゲーことになるだろうな。
あー、二日目凄く見に行きたかった!見とどけたかった!
しかし。
フェイスノーモアってバンドの底力をたっぷり味わい興奮した体でさ。
初日のうっぷんを晴らすべく大爆発したであろう二日目のライブを、頭の中で妄想&想像してニヤニヤするのも、なかなか悪くない。