ブログ「ヒデヲの間」
discography_h
2025年2月
« 1月    
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
2425262728  
Monthly
Category
dicography_f
ライブ観戦記
box_h
2013年06月04日

FISHBONEのライブに行ってきた。

もう、ダメだ。興奮しすぎて、冷静な判断はできん。
最強のセットリストだった。

青春時代に聞いていた曲を聴きに行くんだ…なんてノスタルジーに浸ってるヒマなんかない。
彼らは想像を遥かに超える現役だった。

高速な曲はとことん高速。
ヘビーな曲はとことんヘビー。

もうここがMAXじゃねーかってとこから、さらに上へ上へ上へ!
とにかく悪い奴らが、極限までヤバいパフォーマンスを2時間半。
ラストの超高速サンレスサタデイ、シビレまくった。
もう骨抜きだよ。

フィッシュボーンは、最強極悪のライブバンドだ!

フィッシュ―ボーンの良さが分からん奴とは、私はバンド組みません!

 

box_f
box_h
2013年06月01日

クラムボンのライブに行ってきたよ。

東京グローブ座にて。
クラムボンが、毎日違うフェイバリットバンドをゲストに招いての2マンライブを4日間やるという。
相変わらず、一所に留まらず、新しい事に絶えずチャレンジし続けてるクラムボン。
というわけで、ゲストがリトルクリーチャーズである3日目に参戦してきたんだが。

もうさ。
クラムボンが良いのは、言わずもがな。
っていうより、わざわざ皆に良さを言いたくないんだよなぁ。
自分だけの楽しみにこっそりとっておきたい気分になってしまう。
ファンって、そんなもんさ。
自分だけの隠れ家的な行きつけの飲み屋の如く、充実&納得&安心&興奮なライブであったよ。

さて。
そんなクラムボンに対する、リトルクリーチャーズなんだけど。
スイマセン…舐めてました…。
無っ茶苦っ茶カッコいい~!めっちゃシビレタ~!

とーってもお洒落なのに、実に男臭い。
技巧的なとこいっぱいあるのに、とてもロック。
トランスに踊れるのに、超骨太。
この凄みは一体なんなんだろ。
まさか、男の色気ってヤツなのか?

リトルクリーチャーズの得も言われぬエモな凄みに、すーっかり魅了されてしまった私は。
思わず、クラムボンの新譜ではなくクリーチャーズのCDを買って帰ってきてしまったよ。

クラムボンvsリトルクリーチャーズのトリオ対決。
トリオって何かが足りない。
でもその足りなさにフリーダムがある。
トリオバンドでしか味わえない堪らぬ興奮と面白さがあるんだよな。
いや~いい日であった。

 

box_f
box_h
2013年03月27日

先日、ウェインショーターのライブを見に行ってきた。
アートブレイキー、マイルスデイビス、ウェザーリポート、綺羅星のごとく物凄いキャリアを歩んできたジャズ界の御大サックス奏者。

今年、80歳と。
しかし、ライブが始まって音をだすと、これが凄い。
音が全然枯れてない。
ツヤッツヤな音を出してる。
そして。
音に全く迷いがない。
まるで大木から仏像を彫りだすかのように、はるか昔からその音が存在したかのように必然の音を出す。

80歳にして、この現役感。
千利休がジャズミュージシャンだったら、こんな粋な音を出すかもしてない。
侘び寂びを極限まで知り尽くした人の、命を懸けた音だ。
音数こそ少ないものの、そこには意味のある音しかなく。
しかも、音には色や質感までもが帯びており。
過去には全くとらわれず、まさに今を生きてる人にしか出せない「生」をたっぷりと感じる。

さて。
今回来日したのは、ウェインショーターカルテットという 2001年より始めたバンドであった。
本来、このバンドではブライアンブレイドがドラムを叩いおるのだが、実は、来日公演ではドラムだけメンバーが違っていた。

なので、ライブ始まってから。
メンバー個々の凄味こそ感じるものの。
バンドの歯車がどうもかみ合わない。

10年以上よりそった家族のようなメンバーには、もう誰にもわからぬ共通言語のようなものが存在しておる。
まるで、長年連れ添った夫婦が、顎ひとつ動かしただけでお茶の時間を伝える的、
なんでそんな仕草で、意志が通じるんだ?と思える「あ、うん」の呼吸。
その呼吸ばっかりは、どんな手練れのミュージシャンでも、どんな勘の鋭い人でも理解することはできない。

決してドラマーが悪いわけではない。
なんなら、とても素晴らしいプレイをしていたのだが。
レッチリのチャドの変わりにどんなスーパードラマーが入ろうとも、 レッチリにならないのと一緒だ。
なかなかウェインショーターカルテット的バンドの呼吸にならない。

それはそれで、本当に素晴らしく上質の音楽を奏でてるが。
ここでもし本家のドラマー「ブライアンブレイド」 が叩いてたら、一体どんな事が起きるんだろ。
と、ついつい感じてしまう瞬間が何度かあった。

しかし。
ライブ後半。
突然ウェインショーターが動いた。
勿論それまでも、ずっと素晴らしい音を出していたショーターなのだが。
空気が変わった。
別に、大きな動きを見せた訳じゃないし、何かしたわけじゃないんだが。
「咆哮」のようなものを一瞬感じた。
グググとみるみる気を充実させているのが、伝わる。

そして、ハッと気を放った。

満ち満ちた気で放った音は、ちょっと言葉にはできないくらいの凄まじさであった。
まるで生命の誕生。「新しい音が生まれる」瞬間だった。

バンドの歯車が一気にまわりだした。
薪をくべた機関車が一気に走り出すが如き猛進力。
ブッタが覚醒するかの如き煌びやかさで、音がキラキラと光りだした。

時間の感覚が無くなり、長い時間だったのか短い時間だったのかも分からない。

ピアノ、ベース、ピアノ、サックスの4人の音がすーっと一つの音になった。
それぞれの音がそれぞれの色を描き出し、一枚の壮大な大絵画がみるみる完成していく。

この音は、至福の音であった。
この音を体感できたことに、心から感謝した。

この瞬間の音と色と空気、私は一生忘れないであろう。

 

ウィズアウト・ア・ネット

box_f
5 / 512345